太湖の船料理

 

太湖の船料理は今から2500年以上の歴史を持っている。それは湖風景を眺め、宴を行う風雅な目的を果たすためではなく、昔の人々の日常生活に必要なものである。江蘇省は水路が発達しており、多くの古代の商売人や文人墨客は船に乗って通行するため、船で漁家の美食を楽しむのも習慣になった。

 

船料理は「鮮」という字にこだわっている。特に「太湖三白」が一番有名で、即ち、白海老、白魚、銀魚である。銀色は見た目が美しく、体が透き通っていて、銀魚の柔軟揚げは高く評価された作り方で、テーブルに出された銀魚は金色に輝いており、姿がかすかに見え、一口で噛むと、カリカリと柔らかい肉がとても美味しい。白魚は肉を取り除いてひき肉にし、太湖花芽の白魚団子に作り、真っ白で繊細なひき肉が柔らかくて滑らかで口当たりがいい。それに比べて、白いエビはより素朴で、お水に入れて煮たり、酒粕に漬けたりして十分においしくなる。

 

船料理はあっさりとした味、火加減、旬の味にこだわり、湖の中の生き物をそのまま作るほか、八宝鴨、甲魚の蒸し煮、白魚の酒粕焼き、肉とビーフンの蓮の花蒸しなどは全部半製品にして、船に運んで小火でゆっくり煮込んでいる。船は碧波の上で進み、人は絵の中で遊覧する。船料理は千年の時間を経て、依然として歴史の風雲と別にしている婉曲さと詩情を残している。