蘇州の冬を発見---静かで賑やか?

寒山寺で聴く新年の鐘音

“姑蘇城の外に寒山寺があり、夜中に鐘音が客船に響き渡る”これは唐朝詩人張継の詩《楓橋夜泊》です。彼が夜に楓橋の下、松江で宿泊し、鐘の音を聞きながら旅先での寂しい思いを紛らそうとしたという内容。現在、この詩は寒山寺観光エリアにある高さ16.9メートル、重さ400トンの“中華第一の石碑”に刻まれている。

寒山の拾得ストーリーや名詩《楓橋夜泊》により、寒山に行ってみたいと思う人が増えている。魏晋南北朝時代からある長い歴史持つこののお寺は、普段は閑静で素朴で古風。一年に一度、新年の鐘音イベント期間には人が溢れとても賑やか。世界各地から人が集まる行事となっている。

毎年の大晦日に、寒山寺でも日本と同じように鐘を108回鳴らす。仏教では人間が一年に108個の悩みがあると言われており、鐘音を聞き終われば、来年の悩みも風と一緒に去って行くと言われている。新年の鐘音イベントチケットがあれば、早めに観光エリアへ入る事ができる。大鐘大碑園を回り、賑やかな楓橋通りへ行けば、銅鑼や太鼓の騒ぎで湧き返し、屋台も多いので、一瞬にして新年の雰囲気に巻き込まれる。賑やかな祭りを廻った後は、寒食殿舞台前や鐘台付近でベストな場所を確保し、23時42分より開始するイベントを待つ。108回の鐘鳴らしを終えても、鐘の音が耳の奥に残り、3日経っても絶えないということわざもある程だ。その後、観光客自らによる鐘鳴らしが可能となり、列に並んでお祈りをしよう。

新年の鐘音イベントでの注意事項:

あらかじめチケットを購入してください。毎年寒山寺で行われるイベントは開催二週間前よりチケットの発売が始まります。発売日は基本12月17日です。

寒山寺チケット売り場や蘇州旅行局等で当日券の販売しております。厚めの服を着用し、貴重品の管理を徹底ください。鐘鳴らしイベントは早朝まで行われる為、気温は低いです。また、イベント会場では大変込み合いますので、紛失等がないよう貴重品管理をしてください。

蘇州で雪鑑賞するには園林は欠かせない場所である。こちらでは本場の姑蘇雪が降り注ぐ。楼台の高殿、彫刻絵が装飾してある華麗な家屋……至る所にこだわりが見える。江南園林の巧み、その上薄い雪に覆われるのはとても珍しい綺麗な景色で、心を静められる場所である。

拙政園“自分らしく楽しむ”

拙政園は蘇州が現存する最大の古典庭園で、豊かな水を利用し、池を配置した素朴な美しさが特徴。庭東園、中園、西園の3つに分かれており、東園は広々とした緑の公園といった雰囲気で、見所のほとんどは中園に集中している。西園の建物は繊細な造りになっており、それぞれ違った特徴をもっている。南園には蘇州園林博物館が建っており、国内で唯一、庭園をテーマとした博物館になっている。

拙政園·夜明け篇

拙政園の夜明けはまるで一枚の絵巻のよう。朝霧、鳥の鳴き声、川のせせらぎが仙郷のような雰囲気を作り出す。開園前の庭園には騒がしい人声がなく、自然の音、冬の樹木、朝霧に覆われた庭園の建物だけが目立ち、その繊細さや美しさを体験できる。ガイドさんも随行する為、ゆっくりと静寂な庭園で散歩しながら、庭園物語を聞くことが出来る。

拙政園·見山楼篇

観光客は12時間前に予約し、拙政園開園の際に見山楼の非公開エリアに入ることができる。ここではお茶を賞味したり、琴を聞き古書を読み,より一層深く、拙政園や蘇州の伝統文化を味わうことが出来る。

見山楼は拙政園の中庭園の西北隅に位置し、三方が池に囲まれ、両側には山になっている。2階部分は非公開。見山楼は広く、屋根は中国古代の建物の一つであり、勾配が緩やかになっている。二階の明瓦窓は伝統的な造りで、窓から眺める庭園の景色は趣を感じる。