蘇州、そして水と花、相応しい春の光景

春、花の季節となり、春風がそっと水面をなぞり、春の奏鳴曲を奏でる。 沢山の美しき物語は上演され、早桜の新芽、桃花の蕾が膨らみ出す。 朝、窓を開けると、山の斜面に咲いている梨花の枝を雪が押さえつけ、庭の藤の花が紫の滝のように流れ落ちている。

陽澄湖半島と桜

陽澄湖は蘇州城区の東北に位置し、蘇州三大淡水湖の一つである。 陽澄湖はその水産物が非常に有名で、特に清水上海蟹は名高い。 上海蟹の収穫時期以外にも、3月には陽澄湖半島の仙桜湖公園では、沢山の桜が花開き、多くの花見客を引き寄せている。 1キロほどの桜道があり一面桜林なので、人で混むことは無く、花見客はそれぞれパラパラと個別の桜の下で、暖かい春風と桜吹雪を楽しんでいる。

金鶏湖・桃花島

金鶏湖は蘇州工業園区の中心部に位置し、蘇州の老城区(旧市街)の落ち着いた雰囲気とは違い、水幕シアターや水上観覧車、ミュージックスプリング、現代彫刻など非常に活気があり賑やか。 湖中にある桃花島には、近代的な雰囲気の中に色濃い野趣を盛っている。 広大な敷地に桃林が広がり、何層にも重なり、朝焼けの煌めきのように美しい。 ピンクの桃の花は枝ぶりが近く、花が重なるように密集している。 中国人は桃の花を愛し、恋愛と桃の花を関連付ける。 中国語で「桃花運」は良い恋愛運の事を指す。この広大な桃林は人々を喜ばせ、心に春の光を灯し、春の暖かい花達との恋愛が始まる。

蘇州の春は、美しき水と花との出会い、柔らかく優しい無限の詩情を与えてくれる。 1年の中の2,3日を使い、蘇州の春と花にたっぷり癒やされる素晴らしい体験をしてみるのはどうだろう。