花果山の冬、豪華な月中宮殿のような仙境

花果山の冬、木の葉が落ちて何本かの枝だけが伸びていて、水が引いて石が零れるだけに、ますます空が澄み切っていて山が秀麗に聳えるように見える。山の風が通り過ぎると、枯れ葉がハラハラと舞い落ちて、群がったり、パラパラしたりするが、山道の両側の木は依然として力強く高く立っている。ふと枝にぶら下がっている何粒かの赤いサンザシが目に入ると、この山の中の少し単調な色に零細な暖かさを加えた。雪が降るならば、更に美しくなり、まるで天宮の仙境に入ったようである。

玉女峰から見渡すと、山一面の植生に霜や雪が着いて、梨花が咲いているようである。山の中は流れる水の音が聞こえるほど静かで、山の石の隙間から浸み出した水は、細い川に集まり、山の中で眠っている草や花、木々をひっそりと潤っている。

夜の帳幕が下りて、山の上の万物がゆっくりと眠りについたら、麓できれいな民宿を探して、しんとした真夜中で、すべてを放り出して横になって夢の世界に入る。すべてが最も気持ちの良い様子。