『非遺里的中国』江蘇篇がインターネットで大人気! 「紙上の大運河」に流れる千年の情緒

2023-05-23

5月2日、中央広播電視総台および文化・観光部が連合で撮影・制作・放送した大型文化番組『非遺里的中国』(無形文化遺産の中国)江蘇篇が中央電視台CCTV-1で正式放送された。国家級の無形文化遺産の代表である金壇刻紙の傑作『大運河』が、その思わず息を呑む美しさを披露し、無形文化遺産から新時代へとほとばしる刷新力と時間の流れのなかで脈々と受け継がれてきた無形文化遺産が視聴者へと届けられた。

金壇は一地域の優れた自然環境と文化、そして長く続いてきた風土が生み出したものである。この土地の民間刻紙の起源は久しく、江南の水郷の文化的魅力を放っている。2008年6月、金壇刻紙は第二期国家級無形文化遺産リストに登録され、2009年10月にはユネスコの無形文化遺産リストにも選ばれている。

金壇刻紙は主に手書き画と浮かし彫りの2つの技芸からなり、刻紙作品は剪紙の規格と要求に応じて作られる。その制作手法には多くの優れた手法が幅広く取り入れ、緻密かつ均整のとれた線もあれば、明瞭かつ完全な構図や造形もある。金壇刻紙は早期には図案が書かれた設計図に応じて片刃の小刀を使用してガラス板上に刻んでいたが、のちに蝋盤(油盤)を受け板として、また彫刻刀などの工具の改良を経て、作業効率と質の向上を実現した。ほかにもブロー成型板を材料した浮かし彫りによって作品の浮遊感を高めている。

2020年9月、金壇剪刻紙文化発展有限公司は22名の刻紙職人と4か月の時間をかけ、長巻作品『大運河』を共同制作した。全長101.26メートル、高さ1.16メートルのこの作品は、運河文化の堆積深厚な北京市通州を起点として、広大な水面に霧や波湛える風情たっぷりな杭州を終点とし、北京、天津、河北、山東、河南、安徽、江蘇、浙江の運河沿いの名勝古跡、民俗風習、地域風情、文化遺跡などを刻み、多様かつ壮観な作品「紙上大運河」として仕上げた。この作品はギネス記録総本部により現在世界最長の刻紙作品として認定済みである。