舌で味わう徐州、歴史悠久な美食文化

伝説によると、彭祖は500年余生きていたという。彼が長生きした理由は料理と関係があると言われ、彭祖と関わりのある飲食は「彭祖養生美食」(養生:体を保養する、元気を保つ)と称される

徐州は昔から彭城と称され、数千年前に彭祖が自分の領地で「大彭氏国」という国を創立したからである。彭祖は料理界の元祖であることとされ、上古時代では、料理の腕が上手なので、当時の支配者に評価され領地までもらった。そして、伝説によると、彭祖は500年余生きていたという。彼が長生きした理由は料理と関係があると言われ、彭祖と関わりのある飲食は「彭祖養生美食」と称される。

馬市街饣它湯

馬市街は昔馬商売をするところで、話によると西楚の覇王項羽はここで駿馬を募集したことがあるから、馬市場として流行っていた。

現在、馬市街が名を広く伝わっている理由はここの朝ごはん「饣它湯」である。4300年前に彭祖が自制のキジスープを使って、当時の皇帝の病を治って、土地を封じられた。それがその「饣它湯」である。

今の饣它湯は徐州の人たちの一番好きな朝ごはん。普通のシャオピンや揚げパンと組み合わせしても美味である。作る時はまるごとの鶏と大麦を使って長時間をかけできるのは濃厚なスープである。食べるときは熱いスープの中に卵をいれて、更に豆、ハーム、パセリもいれて、最後にごま油を少々かけたら完成。秋や冬の時はこのような心まだ温まるスープを飲んだら、全身力でいっぱい。

両来風

「両来風」は徐州一番知られる朝食店であり、色んな精緻な朝食料理が販売されている。徐州に来られたら、絶対に“両来風”まで朝ごはんを楽しめないと。

“両来風”は前世紀40年代に創立され、当時はただの小さなワンタンの店で、店長の腕まいが余りにも上手で、しかもいい素材しか使わないから、その時から既に人気であった。それから、店長は段々メニューの中に徐州特色の朝食料理を取り入れ、例えば、辛スープ、生煎饅頭、蒸し餃子、八股揚げパン(八股:八つの面が絡みついている様を指す)など。今はもう全部“両来風”の看板メニューになる。

羊方藏魚

「羊方藏魚」はまた彭祖と関係がある歴史長い名料理であり、今とは4300年の歴史があった。話によると、彭祖の息子丁は魚を捕るのが好きで、でも父である彭祖は息子の安全を心配し、魚を捕るのはやめようと。ある時、丁は父の知らいない状況で魚を獲って、家に持ち帰え、こっそり羊鍋に隠し羊肉と一緒に調理した。それを食べた彭祖はその美味しさに驚き、「羊方藏魚」という料理を作った。(羊方藏魚:魚と羊の肉と一緒に煮る料理)。漢字の中の“鮮”がこの料理から由来する。

烙饝

烙饝は2000年も超えた歴史を持つ徐州の伝統的な麺料理である。烙饝というのは小麦粉で作った薄く平たく焼きあげたもの。まだ発酵していない麺を使って、厚さ0.1センチで、直径30センチぐらいを加工して、“鏊子”という調理道具を使って作る。

出来上がりの烙饝は熱くて香りよく、歯ごたえもいい。辛スープと合わせて食べるのもいいが、チンジャオロース、チンジャオ魚炒めなどを巻きながら食べるのも、油を柔らかくしてさっぱりする食感になるので、オススメ。

把子肉(把子:血縁関係のない兄弟)

後漢、天下は乱れ、一般人出身の英雄劉備、関羽、張飛は同じ思いで手を組んで、血縁関係はないが、兄弟になろうと(中国語では“拜把子”という)。張飛は元々豚肉商売をしている食肉処理業者であり、三人が兄弟になることを祝うため、上質の豚肉を作り、それが“把子肉”である。

徐州の把子肉は上質の霜降り肉を使って、醤油や砂糖を入れて時間をかけてできた肉は油濃くなく、柔らかくてジュウシー、人の食欲を誘う。

全羊宴

“彭祖養生美食”の中で、一番有名なのは徐州の羊肉である。羊肉は栄養豊富で、食べ方についても非常に拘りがあって、栄養を出来るだけ保つことを前提にして色んな美味しい食べ方を追求した。

全羊宴はいわゆる「羊一つで十種類の食べ方」という。“煎炒烹炸”などの方法で、異なる部分の肉を調理し、一番似合う方法で美味な肉を作り出す。

地鍋

地鍋菜という料理はスープが少なく、味が美味しい。この料理の特別な所はむぎこもちが入っていて、野菜とむぎこもちの組み合わせは絶品である。時代が変わり、徐州のコックは伝統的な味をキップするだけではなく、現代人の好みに合わせ、更に地鍋鶏、地鍋魚、地鍋ザリガニなど超人気な地鍋料理を作り出した。