常州淹城文化の旅

淹城遺跡は江蘇常州市の南郊外の武進区にあり、遺跡が作られたのは中国春秋時代(紀元前770年~紀元前256年)にさかのぼります。  遺跡の大きさは東西に850メートル、南北に750メートル、総面積は65万平方メートル。この歴史をもっと分かりやすく伝える為、塩城遺跡の保護を基本として、塩城春秋楽園、塩城遺跡公園、塩城野生生物世界など、様々な文化・娯楽施設が作られました。

諸子百家園

“諸子百家園”は淹城春秋楽園の目玉エリアで、春秋時代の中国に生まれた孔子、老子が代表する思想的偉人達、彼らの打ち立てた思想は中国文化の基礎となる、現在でも中国や他のアジア地域に大きな影響を与えている。“諸子百家”とは春秋戦国時代の学術派の総称である。

諸子百家園では観光客に向け文化的に繁栄した当時の背景を、城壁や山体、彫刻等など様々な空間に現代アートを用い、立体視的に春秋文化の豊かさが解釈できるようにされている。 毎日午前9時に淹君迎賓大典にて春秋時代の礼儀やおもてなしに基づいた歓迎セレモニーが行われる。

 続いて編鐘楽宮で楽曲の演奏が行われ、多くの観光客は足を止めて心地よい音楽を楽しむ。編鐘とは春秋時代に人気が出た大型打楽器で、現在淹城で利用されているのはレプリカであるが、 音はピアノと非常に似ており、5人セットで非常に美しい旋律を生み出す。 この古風な楽器の絶妙な音色が復元されている。

淹城遺跡公園

淹城遺跡公園では古代の淹城三河三城の情景が完全に保全されており、中から外に、子城、子城河、内城、内城河、外城、外城河と三城三河の順に並んでいる。 このような作りの都市は中国の歴史上の他に類を見ない。 またこのような都市構造は外からの脅威に対して非常に高い防衛能力を持っていた。

淹城からは主に4種の出土品が発掘されており、丸木舟、青銅器、原始青陶器、幾何模様の陶磁器である。淹城の内城河からは4つの丸木舟が発掘されており、中の一つは全長7.45メートル、楠木をくり抜いて作られたもので、内壁には焼入れの炭跡と、斧で削られた跡が残っている。 この丸木舟は2800年以上前のもので、完全な状態で発掘された最古の丸木舟である。  出土品や古代文化に興味がある人は、春秋淹城博物館へ足を伸ばしてみよう。

自然災害や戦争などを潜り抜け、これらの文化遺物が数千年の深い眠りの後、再び甦った事は、人々を感動させ、その歴史的運命は驚きを隠せない。