「尋訪•戯韻」丹劇巡りの江蘇一泊二日旅

鎮江市は千年の文化を伝承してきた江南の古城である。ここの山水には文人の思いが込められ、ここの戯曲には、この地ならではの風習や人情が凝縮されている。さあ、鎮江で戯曲を尋ね、自然や人・文化と触れ合い、江蘇戯曲の独特の魅力を体験しよう。

Day1

西津渡·訪古

西津渡古街は歴史・文化の名城である鎮江市の「文脈」と言われている。千年の歴史を有しているこの古街道は全長わずか1000メートルあまりだが、唐と宋の時代の青石の街道、元と明の時代の石塔、清の末期の楼閣などが残されている。青石の路面には歴史の跡が残され、それを見ると千年という時間の移り変わりがわかるような気がする。優しい日差しは歴代の名人の筆跡のある「門楣(ドアのかまちの上部の横木)」や軒の下、瓦の上に注ぎ、水墨画のように徐々に広がっていく。夜になると、軒の下に下がる提灯が赤く灯され、老街は神秘な雰囲気に包まれていく。この古めかしい街道を歩いていると、時の温もりを感じ、過去と未来の更迭に没入することができ、まるで青空の歴史博物館を見学しているようである。

金山景勝地·景色を楽しむ

鎮江市では山や森などに親しみを感じられるだけでなく、鎮江の水にも魅了される。鎮江市金山寺の北側の麓に位置する金山湖景勝地は鎮江市に欠かせない「緑の肺」的な存在で、市民に休暇の場や豊富な酸素を提供する宝の公園とされている。ここは山を背に、三方向が水に囲まれ、また、立派な慈寿塔は青空を指し、波が軽く打つ湖面は鏡のように、空の雲の姿を映って、素晴らしい景色である。麓から階段を上ると、重なる殿宇や楼閣が現れ、すぐ隣の金山寺は夕日の光で極彩色に輝き、「白娘子水漫金山」という伝説のシーンが今にも目に浮かぶようである。金山湖の畔で散歩しながら、夕日と秋葉が映り合い景色を目にすることができ、この上ない良い体験となる。画舫に乗り込めば、金山湖から鎮江市の古城風貌や自然を見渡せ、色とりどりの景色を満喫できる。

句容大劇場(丹劇)·戯曲を楽しむ

六十年前、江南の小さな町で、新しい戯曲「丹劇」が誕生した。丹劇の前身はこれまで200年以上の歴史を持つ曲芸の「啷当」である。「啷当」は丹陽の代表的な民間の小調(歌)で、丹陽あたりの民謡や丹陽方言を基盤に作られ、素朴で美しい曲に現地の特徴が鮮明に現れている。丹劇は曲芸の「啷当」をベースに、現地の民謡や小調、号子(掛け声)を融合させ、さらに、伴奏を加え、1958年に戯曲として形が整えられた。丹劇は言葉の音調が優しく、歌声が美しい、独特な魅力を備えている。丹劇には京劇の男らしさもあれば、越劇のしなやかさもあり、爽やかな雰囲気の中に現地の特徴が鮮明に反映されている。

Day2

茅山景勝地·探幽

茅山の風景は一日中いつでも魅力的である。朝、日が昇り始める時、天と地はまだぼんやりとしていて、霧が漂っている。歩きやすい靴に履き替え、茅山を登り、フレッシュな山の空気を吸いながら、「喜客泉」の水の流れを聞き、美しい自然の恵みを楽しめる。「頂宮」で遠くを眺めれば、山下の果てしない景色は一望で収める。山々が重なり、白い雲が漂い、色合いも程よく調和され、全ては大地の神業によるようで、心の落ち着きを感じる景色である。お昼になったら、道教の特色のある摂生料理を味わい、あっさりで胃に優しいもので、体も心も養えるだろう。午後は最ものんびりできる時間である。茅山周辺にある「岩藤農場」や「西馮村」で散策したりして、自然と触れ合い、茅山の美景に入り込もう。