中国の古琴芸術

中国の古琴は世界最古の撥弦楽器の1つであり、主に弦と木の共鳴器で発音し、今まですでに3000年余りの歴史があり、20世紀の初めにやっと「古琴」と呼ばれるようになりました。中国の古琴芸術は中国の音楽史、美学史、社会文化史、思想史などの面で広範な影響力を持ちながら、中国古代の精神文化が音楽における代表的な部分でもあります。中国の古琴芸術は2003年にユネスコの第2回「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」に登録されました。

中国の古琴芸術は広大な中国の大地に多くの流派があり、江蘇省の代表的な流派は虞山琴派、広陵琴派、金陵琴派と梅庵琴派であり、これらも中国国家級無形文化遺産の代表的項目に登録されました。

江蘇省の常熟市に源を発し、「古琴の本場」と褒められる虞山琴派は、儒家と道家の音楽観を中和し、動の美と静の美を結合させ、「博大で平和、清雅で淡泊」なスタイルを形成しました。広陵琴派、梅庵琴派と日本の古琴音楽にも深い影響を及ぼしています。

広陵琴派は主に江蘇省揚州市一帯に伝わっていて、春秋戦国時代まで遡れます。広陵琴派の地域の風格は明らかに示していますが、互換性と独自性が共存し、清雅を尊ぶと同時に洒脱な情趣を追求しています。

金陵琴派は主に江蘇省南京市に集中しており、他の琴派と参考しながら相互補完し、中国の古琴芸術の全面的な発展を促進しました。金陵琴派は南北のスタイルを一つに融合させ、琴歌と琴曲の併存を主張し、ひたすらに一致することに反対します。

古琴の梅庵琴派は現在、南通と鎮江に依然として広く伝わっています。梅庵琴派は伝統的な琴楽の美意識を改め、古琴音楽の芸術性を強調し、演奏技巧を重視し、メロディーの美しさを際立たせます。琴の世界に大きな影響力を持ち、1931年に出版された「梅庵琴譜」は国際的にも有名です。