溧陽白茶

溧陽には昔から旬に合わせて茶を味わう雅趣があり、溧陽の春茶は白茶をよしとする。天目山湖畔で生産される溧陽白茶は緑茶の一種で、その外見はすらりと細く美しく、まるで鳳凰の羽のようだ。色は秋霜のようで、そこにお湯を注ぐと濃厚な香りが長く続き、甘く芳醇でさわやかな味わいである。茶の色は明るい黄色で、日常的に飲むと血糖値を安定させ、熱やほてりを取り去る効果がある。一杯また一杯と飲むうちに、精神ははっきりと澄み渡り、心は清く朗らかになる。

溧陽白茶の茶摘みの時期はとても短い。茶を摘む人々は四季を通して待ち続け、そして清明節前後の20日間あまりのあいだは夜明けとともに茶摘みを始める。こうした職人たちの仕事によって溧陽白茶の境地が作り上げられるのだ。静岡県で行われた世界緑茶コンテストではかつて、江蘇から参加した天目雲露茶業有限公司の「天目雲露」白茶が2年連続で金賞を獲得している。この土地の茶作りの初心と匠の心は国際的な専門家からも認められ、溧陽白茶を世界へと送り出し、中国茶葉の名誉を世界に知らしめたのだ。