水城で生活のリズムを緩み、世の中の幸せを感じる

 泰州は水から生まれた都市として、特別な風情がある。700年前、マルコ・ポーロは泰州を遊歴し、「町は大きくないけど、浮世の幸せはいっぱいある」と言ったことがる。ここで、水郷の悠々自適な生活が体験できるだけでなく、千年文化の新生も感じられ、隅々で流れていった歳月をかみしめられる。

 泰州に来たら、その習慣に従い、茶館でお茶を飲みながら、喜びに輝く顔を見て、人々の日常の些細なことを耳にするのも違った趣がある。老街を歩くと、次から次へと絶たない物売りの声を聞いたり、子供の遊び姿を見たりするのも楽しいである。町でぶらぶらして、船遊びをして、きれいな夜景を楽しみ、楽しい時間を過ごす。泰州に来てこそ、悠々自適な生活が嘘ではないと分かった。泰州人は確かに毎日ゆったりと生活している。

ヤムチャから一日が始まる

 泰州人の生活リズムは緩いながらロマンティックである。一日のロマンスはヤムチャから始まる。ゆっくりとしたことに重んじ、暇つぶしの楽しさを味わう。よい龍井茶、押し豆腐の和え物、魚スープ麺、蟹みそのタンパオは最高の組み合わせである。定番の三つは朝の眠気を追い払える。今でも、講談がある茶屋も少なくない。ヤムチャを飲みながら、講談を聞くのが最高の楽しみである。泰州のヤムチャは食べるのはもちろん、その優しさは更に好かれる。お茶を飲んだり、押し豆腐の和え物を食べたり、いろいろ話し合ったりするのはめったにない幸せである。

老街を遊覧し、生活のリズムを緩む

 たらふく飲み食いした後、老街を歩くのは最適である。600メートルぐらいの老街は、麻石に敷かれた明清王朝スタイルの横町が庭園の間に位置している。アーチを過ぎると、老街の両側には老舗があり、長い回廊に赤い提灯が掛けてあり、一つ一つの店の旗がお互いに照り映えて美しい景色を作った。ここでは、草炉シャオピン、魚肉のつみれ、靖江干し肉、溱湖八鲜などの名物料理を味わい尽くせ、持ち帰ってもいい。

曲がり角のところに小さな広場があり、南側に古い舞台があり、反り返った軒先と彫り物や色彩を施して装飾した天井があり、祭りの時は、非常に賑やかである。広場は西側にくねくねと流れている川に囲まれていて、川の中に三階ビルの高さがある水車一台が置かれている。水車が回ると、空まで水が汲まれ、霧雨のようになり、顔に当たる涼しい空気が気持ちよい。

老街を歩いたら、泰州のゆったりとした生活が感じられる。泰州の代表的な美食を探し、道端に置かれた工芸品を観賞し、町の歴史が実感できる。心で理解してみたら、歴史はここに止まったようで、泰州の美しさがすぐそこにあると分かれる。

屋形船に乗り、水城の風景を眺める

夜になると、老街の明かりがこうこうと照らし、暗い夜空もだんだん色とりどりで美しくなる。「水天国、夜遊城」と呼ばれる泰州は夜景の中で昼間よりもっと美しくなる。泰州のことを十分に理解したいなら、屋形船に乗らなければいけない。船でこの水城のお祭り騒ぎを感じ取り、ゆったりとした生活を体験する。

まず、屋形船は鳳城川の中心建築望海楼を通る。「江淮第一楼」と呼ばれる望海楼は宋王朝に建てられ、明清王朝に再建され、泰州の盛衰を目撃した。望海楼の向こうには桃園であり、その名は芝居『桃花扇』から選び取られた。梅園、柳園と一緒に「劇文化三家村」という独特な人文景観を形成した。昆曲役者は船をかたどった石造りの建造物に『桃花扇』を演じているのが見える。次は梅園なので、京劇役者は舞台で大家梅蘭芳の名劇の抜粋を演じている。屋形船に乗りながら、昆曲、梅蘭芳の名劇を観賞するのは、ストレスが解消できるだけでなく、歴史と文化もかみしめる旅である。