旧市街、新市街巡り、古典的かつ文学的でゆったりとした蘇州に出会う ――蘇州1泊2日ツアー

都市の発展につれて、時代の記憶が徐々に失われていくことが避けられない。古い建物が鉄筋コンクリートになり、細い路地が広い道路になり、台所の料理音が往来する車の走行音になり、旧市街生活の最も素朴な部分がだんだん消えていくのである。 しかし、蘇州では、それは心配無用である。

蘇州は「古今双面繍」と言われるが、それは旧市街をそのまま保存され、経済の発展とともに新市街を建設してきたためである。両者は城壁を挟んで建てられ、一見まったく相容れないように見えるが、表裏一体で運命が絡み合っているのである。

DAY 1

蘇州では、まず「古今双面繍」の「古」から見よう。

→博物館に決まっているだろう!

街を解読するには、まず博物館からに決まっている。世界で有名な建築家貝聿銘(イオ・ミン ペイが設計した蘇州博物館は、幾何学的かつ視覚的な要素を用い、蘇州建築の瓦屋根や庭園建築を参考にして、隣接する拙政園の古典的な美しさが受け継がれながら、現代感覚あふれる庭園芸術を生かした対称の美を作り上げた。そのため、館内に入る前に、それ自体に目を奪われる。蘇州博物館そのものが芸術作品である。

→市場もインスタ映えスポット?

自由市場は都市の中で日常生活の雰囲気が最も濃厚な場所であるが、農産物が集中しているため、環境的にはマイナスな点が免れない。双塔市はこのような背景の中でリニューアルを行った。蘇州の特産品や軽食、老舗ブランド、花、文化創意品など新しいテナントをどんどん迎え、優雅なセットデザインを加えた元の自由市場は地元の人々に親しまれているネットでも人気な空間に生まれ変わった。元の住民はより綺麗な市場を気に入り、新しく来た若者はスーパーに行かなくなり、観光客もぜひここに訪れるようになった。

→咖啡因承载过量!

→おいしいコーヒーあり過ぎ!

中国の飲み物といえば、お茶の印象が強いが、近年はコーヒーも人気になってきた。蘇州はこういうコーヒーが好きで、カフェも所々にあり、トレンドの最先端に立つ都市である。

十全街はカフェが集中しており、花、本、お酒、撮影、軽食がカフェと一体となった独立カフェの工夫は一回味わうべし。どれも見どころがあるよ。蘇州に行ったら、オリジナルのコーヒーチェーン店「代数学家(algebraist coffee)」を見逃すわけにはいかない。数学記号を寄せ集めた赤と白のロゴはシンプルな美しさを極めているが、コーヒーの味はまろやかで香ばしく、じんわりと味蕾と心を攻略してしまう。

→火ともしごろの旧市街

「園林は実在する幻の佳境で、小さな仮想世界である。」――蘇州園林は世界文化遺産として蘇州で最も人気な観光スポットであるが、このたびの夜の網師園巡りはまた、特別な体験と言える。精巧な窓花、曲がりくねった廊下、東屋や楼閣、歩きながら景色が流れていき、見ているこちら側の気分も変わる。19:30から古琴、江南糸竹、評弾、古筝、昆曲などの伝統芸術が集まった8つのシーンでの8つのショーが繰り返して上演する。夜空の下の園林は、何もかも朦朧としていて回廊だけが灯火に照らされ、自分が一体観劇しているのか、劇中の人物なのか、分からなくなってしまう。

夜の旧市街にはもう一つの楽しみ方がある。白居易埠頭から夜遊船に乗り、運河の真ん中に留まり、蘇州評弾を聞きながら、80分かけて旧市街を巡り、外部から盤門三景、桂花公園、覓渡橋などの名所を眺め、また違った魅力がある。

DAY 2

朝、道沿いにある売店を探して最も本格的な蘇州の朝食を食べよう。油条を大餅で包んだものはご飯と餃子の組み合わせのようで、満腹感を得られやすい朝食セットは満足度が高く、その上、温かい泡泡ワンタンや豆乳を一杯いただくと、朝からやる気満々。それでは、本日の旅行を始めよう。

→世界とマッチングする博物館?

蘇州博物館西館は、科学技術を生かして蘇州及び江南の伝統文化を紹介し、没入型の体験を効果的に実現させ、旧市街にある新館とは全く異なる外観を持つ博物館である。一階は蘇州歴史陳列館、二階は蘇作工芸館と国際合作館、三階は書画ホールと特別展示ホール、マイナス一階は蘇色生活館と探索体験館であり、世界に目を向け、体験を重視すするコンテンポラリーとフューチャリスティックに満ちた空間である。

→この書店はご存知の書店じゃない?

西館を回った後、再び地下鉄に乗り、金鶏湖畔に行く。ここは「古今双面繍」の反対側である。そびえ立つ高層ビルと煌びやかなネオンサインは、蘇州の新市街の繁栄を物語っている。

蘇州のオシャレな生活を体験したいなら、誠品生活書店は見逃すわけにはいかない。 誠品書店は単なる書店ではなく、人文、アート、クリエイティビティ、ライフの集合体であり、もう一つのライフスタイルを提唱している。蘇州の誠品書店は全部で四階あり、マイナス一階には食品、バザー、蘇州のローカルブランドなどがある。「誠品生活採集×蘇州」は、他では手に入らないオリジナルの伝統的な手作り作品を多数取り揃えており、一見の価値あり。一階にはトレンドの服飾店や花屋、家具屋などがあり、書店は主に三階にあり、テラスに立つと、金鶏湖と対岸の東方の門を眺めることができる。

→日本のストリートみたい?

日が暮れてきて、そろそろ夕食の時間だ。淮海街は日本風の街並みで、居酒屋が軒を連ねているのが特徴である。異国情緒あふれる店の看板、食べ物の香りと笑い声に包まれて幸せな気分満点!「姑蘇八点半」の夜市イベントでは、江南ミニシアター、ファッション品あふれるバザー、屋台夜市、姑蘇グルメパーティーなどが揃い、淮海街にさらなる活気と興奮を与えている。

旅が終わり、蘇州と親しくなったような感じがする。蘇州は、素朴で上品で心にも体にも好ましい場所である。蘇州への印象はいつも穏やかな江南水郷であるように、新奇的でありながら、人との距離を感じさせない包容力がある。帰り道は、次はいつ蘇州に来ようかと思わず考えてしまう。