常州で、あの「大隠は市に隠る」文芸集合地を訪ねる

週末になると、よく知られた人気の観光地には長い行列ができはじめる。こういうところで楽しんだ後、なんだかあまり心からの喜びが得られないものだ。しかし実は、控えめで派手ではないだけで、嬉しいサプライズをくれるマイナーな観光地もあるのだ。

前後北岸

前後北岸は常州市の繁華街にあるものの、ここを知っている人は少ない。たまに誰かがここに足を踏み入れると、黒瓦と白壁、幽玄へと通じる曲がりくねった小径、そんな明清の江南民居の風格が目に入る。ここに痕跡をとどめることができるのは、縦横に交錯するあの市井の通りや路地以外には、まばゆい星空のような名士大家と、そして歳月に迷い込んだ物語たちだけだ。

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未園

園林と言えば、世の人が真っ先に思い浮かべるのは蘇州の園林だ。しかし、常州の園林もかつては華麗に輝き、とくに雰囲気に優れていた。未園の設計は江南園林の特色をすこぶる備えている。レイアウトは曲折と静けさに富み、うっとりとさせる。また、点在する百年のクスノキ、モクセイ、マキなどの古樹名木が、園林を古く、優雅に、そして静かに見せている。

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楊橋古鎮

楊橋古鎮の原生態は十分に保全されている。古い通り、歴史ある河と古橋、古井戸、古民家が今に至るまでその風貌を留めていて、見る者を感嘆させる。長くひっそりとした青レンガ敷の道、終わりが見えないほど長く続く路地、水に寄り添うようにして建てられた古屋、さまざまな形をした古橋、いたるところで水景色の趣濃厚な江南の特色が滲み出している。

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