明式家具は明の時代の半ば以来、蘇州を中心とした江南地域の職人たちが紫檀やカリンなどの木材で作った堅木家具であり、「蘇州明式家具」とも呼ばれています。明式家具は厳格な構造、流暢なライン、優れる技術、つやつやとした漆の光沢という特徴を持っており、その鮮明な芸術風格と地域の特色が独特になっています。厳格な構造とは、家具の構造はすべてほぞ継ぎの技術に頼り、構造の全体性と力のバランスを重視することです。流暢なラインとは、家具の外観にラインをメインとしてめったに彫刻しないことです。優れる技術とは、材料選択、材料配置、木工、磨き、漆工などの工程がすべてこだわって、完璧であることを指します。つやつやとした漆の光沢とは、家具に漆を塗る時は生漆伝統技法を採用し、十数の工程を通じて細かく作り、漆であるか漆ではないかのような効果に達します。
明式家具の歴史的文化的価値は、長期的な発展を経て、日常的に使用されている家具の分野で記念碑的な成果を得たことにあり、その完璧性、合理性、実用性、装飾性はすべてピークに達し、家具の文化的内包と芸術的な気質を十分に表現しました。
