泰州木彫り

中国の歴史文化の名城である泰州では名所旧跡が至る所に点在し、人文景観が随所に見られる。これらの歴史文化の宝物は泰州の木彫り芸術の独特な魅力を表している。

泰州はイチョウの木の産地であり、木彫りに必要な木材が豊富にある地だ。泰州木彫りは隋唐から始まり、初期、木彫りは主に建築装飾と仏教木彫りの形として登場した。明清の時期になると、更に発展し、寺院や庭前の建築、家具、贈答品、日常用品の飾りとして普及した。ベッド、テーブル、椅子、屏風、窓の木彫りが特に有名である。清の道光時期になると、泰州帥氏の2代目伝承者が「世沢堂」木彫り坊を設立した。精巧な細工で、形も迫真、そこに歴史、芸術、美術と社会民俗価値を帯びていて、人々から絶賛された。20世紀末期になると、泰州木彫りは伝統的な彫刻技術に基づき、宗教木彫り用品、木彫り工芸品、木彫り屏風壁画、古典家具など12類の木彫り製品を開発し、彩絵木彫りの開発に成功した。すべての作品に職人の思いが込められている。今日、中国の多くの寺院にある仏像、扁額または古い建築の木彫り装飾品として使われている。そして日本の大麻寺の全仏堂の仏像、イタリアの豪華な鐘のカバーも泰州木彫りの輸出品である。きわめて高い芸術価値を持ち、人々に愛されている。

写真提供:高港非遺