雲渡桃彫

雲渡桃彫は明の時代から始まり、400年以上の歴史を持っている。桃核に、伝統的な手工彫刻技術を駆使して、様々な彫刻を行う。雲渡桃彫は泗陽県雲渡村とその周辺に広く伝わり、現地の人々によって「魔除けと福引」の文化的な意味を託されている。たった一つの桃核に、匠の技で、生き生きとする「八洞仙人」や凛々しい「五百羅漢」、本物そっくりの花や果物、鳥、虫、魚など様々なものが描かれ、先祖代々伝わってきた彫刻の腕前によって作品が精巧に作り上げられていく。

雲渡桃彫は中国民間工芸品の中で最も地方的な特色(宿遷特色文化)を有する伝統工芸の一つであり、江蘇省無形文化財にも指定されている。雲渡桃彫を見ると彫刻の匠の高い技術が分かるだけではなく、「廃棄物を宝物に」という労働者の知恵も伺える。