秋風が吹き、狼山の逸話を細かく数える

長江に向かう軍山、剣山、狼山、馬鞍山、黄泥山という五つの山からなる狼山景勝地は、昔から「出海入江第一山」と称賛されている。狼山という名を付けたのは、山の形は狼に似たからである。他には、山には一匹の白い狼があり、近くの住民の生活に危害を加えたため、大聖菩薩は白い狼を屈服させた後、ここに住むようになったそうだ。後人は恩に着るために、狼山という名を付けた。今の狼山は仏教聖地から国家森林公園に転換した。森林の80%の陸域面積は区域によって景観に割り当てられ、構成がはっきりしている空間効果を作り出した。南部にはメタセコイア、シダレラクウショウ、イチョウ、タイワンフウなどの樹木があり、秋になると、木の葉が明るい黄色になる。梅の木がある西北部に入ると、梅の香りが真正面から顔に当たる。

 

広教禅寺

狼山は「中国仏教の八名山の頭」と呼ばれ、景勝地に入ると、白檀の香りが嗅げる。山には千三百年の歴史を持っている古寺広教寺があり、狼山には寺があまねく分布している。

人々は「一塔雲中挿」という言葉で、狼山の頂上に立っている支雲塔のことを形容する。広教寺は一番特色がある建物として、宋王朝に建てられ、観光客はその上から景色を一望に収める。支雲塔の後ろに大聖仏殿があり、中には創始者大聖菩薩を安置してい。悪い狼に勝った後、ここの線香は盛んになり、ここは仏教の浄土になった。それに、狼山も大勢至菩薩による法事を行う場所である。支雲塔前の円通仏殿に衆生を助ける大勢至菩薩を安置していて、両側に16体の羅漢がある。毎年の旧暦の七月十三日、大勢至菩薩の誕生日であり、旧暦の三月三日は僧侶の誕生であるので、その時、数万人の信徒は寺にお参りしに来る。

広教寺の狼山精進料理は非常に有名で、地元の新鮮な野菜、菌類、豆製品などの食材で作られた料理は普通のなまぐさ料理とほぼ同じ。広教寺に行ったら、精進料理を外してはいけない。舌の先の禅味を味わってください。

 

鑑真和上は風波を避ける

狼山は元々長江に位置する山であり、古書によると、鑑真和上は日本へ行く途中、狼山の近くに狂風に遭遇したが、ここで風波を避けたことがある。この歴史を記念するため、黄泥山龍爪岩に漢白玉花崗岩を原材料として記念塔を作り上げた。7.6メートルの高さは鑑真和上76年の人生経歴を象徴し、塔の土台にも鑑真の物語を彫刻した。

 

天主堂

狼山地区は仏教で名を知られたが、ここも「中国の十二大朝聖地」の一つだと少数の人にしか知られていない。歴史上にも高い地位と国際影響力があった。世界の二大宗教聖地は狼山で出会い、調和のとれた宗教盛況が見える。

南通狼山のルーテル天主教会堂は上海グランドの三大建築家としての潘世義によって設計された。バロック様式のロビー、戦闘機型の時計塔、中国風の宮廷用瑠璃がわら、大きな西洋式の宮廷用方形窓、江南庭式の回廊、ビザンチン様式の方形柱、儒家文化の聖像、ゴシック式の外観はこの小さな教会堂をきらきらと輝かせる。

 

清王朝末期の状元張謇は啬園に永眠した。彼は「実業で国を救う」という理念に基づき、中国近代民族工業と教育の発展を促進した。ここを墓地にしたのは、墓が剣山に面するからである。剣山の頂上に置かれた文殊院は大きな香炉のようで、両側に軍山の気象台がある。狼山の上支雲塔はつがいの燭台のように雲まで聳え、線香は永遠に絶たないという意味を託している。その名に恥じない啬園は南通市最大の天然植物園であり、園内には高い樹木はいっぱいで、シダレラクウショウ、カイヅカイブキ、ハンカチノキなどの稀な木は200種類以上あります。ここに来たら、張謇の生涯に詳しくなれ、都市の喧騒から離れ、大自然の風情を味わえる。