海浜で過ごす仲夏、連島の波穂踏む旅

中国の「最も美しい十大海島」の1つである連島は、古くから物産が豊かで、多くのレジャーや楽しみに溢れている。森林で涼んだり、夏の夜にお酒を飲みながら海鮮料理を楽しんだり……ここではいちばん純なスタイルで自然と触れあいながら、青空の下に広がる山と海の境地が実感できるのだ。

波しぶきと戯れよう

大沙湾海水浴場は連島の中部に位置する、江蘇省最大の海水浴場だ。ビーチの砂は柔らかく、海水も透き通り、海水浴に最適とされる水温(22℃~26℃)となる日が年間のうち80日にも達する。ここは優れた天然の「遊泳天国」だ。連島に来たなら絶対に外せないのは、一年に一回開催される「連雲港の夏」旅行フェスティバルだ。これは毎年7月から9月まで盛大に開催されるフェスだ。途切れなく続く活き活きとした素晴らしい芸演を楽しめるだけではない。連雲港国際公開水域水泳チャレンジ大会や、連島蛍光ナイトランニングなど、多くのイベントに参加することもできる。ここは水上競技に適した場所なのだ。また連島ビーチ音楽フェスや海鮮ビール祭りも開催され、沢山のスターがやってきて音楽で連島の夏夜と星空を熱く盛り上げる。海岸ではバーベキュー用具の貸し出しサービスを提供している。賑やかな雰囲気のなか友達や家族とともに海鮮を焼き、気ままにおしゃべりすれば、心が深く満たされるはずだ。

ビーチをゆっくり歩けば、透き通った海水が波となり押し寄せ、あなたの足下へ貝殻を運ぶ。小さなバケツを手に砂に潜む蟹を掘り出してみるのも良いかもしれない。ほかにも、ヨットに乗って大海原を疾駆したり、自転車で島を一周したり……ここでは自然の中に身を置きながら、眼前に広がる山や海を満喫することができるのだ。

 

蘇馬湾に凉む

大沙湾海水浴場から海沿いの桟道へと進むと、波が打ち寄せる岸に沿って亭閣が並ぶ。ここでは滝や、見分けがつかないほど溶け合った青い海と澄んだ空、いつまでも変わらない愛の誓いという意味の「海誓山盟」という文字が刻まれた石彫刻、海食柱、三星洞などが楽しめる。吊り橋を渡ると目の前に広がるのは半円弧状の入江、蘇馬湾だ。森林に囲まれながら広がる透き通った青い港は、まるで指輪にはめ込まれたサファイアのようだ。ここに腰を下ろし、色とりどりのパラソルの下、海水の満ち引きを見るのも良い。ここには着飾って写真を撮る新婚カップルが絶えることなく、彼らの楽しく笑い語る声が溢れている。蘇馬湾が別名「恋人湾」と呼ばれるのも納得だ。盛夏の蘇馬湾は美しいながらも静かで、空気も澄み、自然のパワーに元気を分けてもらえる場所だ。柔らかい砂浜に横になって、漁師たちが漁から帰ってきたのを見てみよう。海から引き上げられた網に魚が絡まりキラキラと光る様子は、まさに漁師たちの喜びと希望そのものだ。 

山を散策しながら、尾羽を広げる孔雀や餌を探すカモメの姿を見るのも、とても趣がある。海風がそよそよと吹くと、ざわざわという囁き声の間から、木々のものだろうかそれとも波のものだろうか、すがすがしい香りが鼻腔に届き、涼しさと爽やかさが心に深く染み入る。その瞬間、あなたは自分が天然のクーラーのなかにいるのではないかと疑ってしまうだろう。

 

海の味

連島の透きとおった青い海は、美しい絵巻物のような景色だけではなく、豊かな物産資源をも育んだ。墟沟海鮮美食城をぶらぶらと歩き回ると、海鮮レストランや屋台、そして軽食店がずらりと並んでいる。その魅力に思わず耐えられず深い考えなしに目に付いた店に入ってしまったとしても、がっかりすることは絶対にない。ここの名物海鮮料理は数えきれない。サクサクとしたエビフライや、新鮮で美味しいタコのあえもの、フレッシュな肉質をしたシャコの塩ゆで、みそがたっぷり詰まったワタリガニ、香り良い蟹の酒漬け……アサリと豆腐のスープを一口飲むと、その新鮮さと風味に「ほっぺが落ちる」ほどだ。個性あふれる美味しい食べ物はほかにもたくさんある。例えば、サワラの揚げかまぼこ、ハゼ、エビの塩ゆで、白く煮立たせた魚のスープなど……ここは海鮮好きにとっては楽園だ。それもこれもすべて連島の豊かな海の恵みなのである。海風に吹かれ、心と体の疲れを癒し、音楽を聴き、酒盃を揺らすと、海の香りがダイレクトに味蕾に届き、心を鷲掴みにする。夜は島の民宿に一泊し、窓を開けて波

を眺めよう。横になって波の音を聴くなんてのも、とてもロマンティックだ。

 

山や海を堪能する機会が、この夏一度しかないならば、連雲港以外はあり得ない!