心の扉を開き、塩城の冬の多彩さと暖かさを感じよう

   大自然はこれまで常に塩城の街を欺くことはなかった。世界自然遺産の魅力は春から冬にかけて続き、渡り鳥たちが往来し、ここで次の旅の補給をする。シフゾウたちは雪を踏みつつ悠然と歩き、この時期の穏やかさを楽しんでいる。人々はいつも雪に対して期待と好奇心を抱いている。雪が降ると、氷雪の世界はいつもとは違う、別の歓楽のバルブを開く。冷たく凍える一日の終わり、温泉がもたらす癒しの力は何をもっても比べられない。いつ、どこであろうと、「養生」は永遠の話題なのである。

鶴と鹿の仙境を訪ねる――丹頂鶴保護区+野生シフゾウ園

   ほかの季節には目にすることができない風景、それは炎のように真っ赤な塩蒿というキク科の植物である。この春夏秋冬を通じて平凡な野草は、冬に入るとゆこしずつ鮮やかな色彩に染まり、いよいよ収まりがつかなくなり、砂浜はまるで赤インクを撒いたかのようになる。そのなかを丹頂鶴が巡視するように歩き、ときに浅い水場でのんびりと探し、ときに翼をさっと振り上げ宇宙へと飛翔する。塩城丹頂鶴自然保護区では生態環境にてバードウォッチングをすることもでき、丹頂鶴にとどまらず、ナベヅル、コウライアイサ、カオジロダルマエナガなど、多様な希少動物の元気な姿を見ることができる。

                           

   もう片方の湿地の精霊、シフゾウ。およそ4000年の歴史あるこの動物が塩城の湿地に戻ってきたのは、たった100年前のことだ。彼らは中華シフゾウ園に家を構えた。固くて長い角が生えている彼らは戦闘力十分に見えるが、しかし同時に人懐っこい「食いしん坊」でもある。嘘だと思うなら、ニンジン一本持って近づいてみればいい。彼らはあなたについてくるはずだ。

                           

   湿地は地球の大変貴重な財産である。気候を調節し、環境を改善し、動物たちはここで次第に数を増やしながら生息している。人間は自分たちを育ててくれた自然へと恩返しとして、和やかな楽園の地を作り出したのである。そんな鶴と鹿の仙境は、塩城に、湿地に、そして人類の自然を保護しようというこころのなかに、存在するのである。

余すことない氷雪の世界――金沙湖観光リゾート区

   人々にとって雪の吸引力は絶大である。降ったあとの普段とは全く異なる風景はもちろん、雪合戦をしたり、雪だるまを作ったり、雪玉を作ったり、そんな遊びも人々は大好きなのだ。それはほかのいかなる天気ももたらすことができない自然の楽しみであり、人々は老いも若きも我を忘れて歓楽に浸るのである。塩城で冬の休暇を過ごすなら、もちろん「雪上旅行」を見逃すわけにはいかない。

   2万平方キロメートルの雪原を有する金沙湖スキー場は、中国北方の雪原にも全く引けを取らない、江蘇省唯一の冬季雪原観光プロジェクトであり、スキーエリア、雪遊びエリア、雪像鑑賞エリアと、全て揃っている。北京冬季オリンピックはすでに幕を下ろしてしまったが、スノースポーツの魅力が消え去ってしまったわけではない。金沙湖に足を運び、ここの独特の冬の美しい景色を眺め、あの純粋な子ども心を再び取り戻してみよう。

                            

養生温泉に酔いしれる——楊侍生態園+千鶴湾温泉小鎮

  「浮生半日の閑を得たり」。古より今に至るまで、人々は常に忙しい生活のなかに悠閑の要素を探し求めてきた。午後に飲む一杯の緑茶に限らず、春の花見や山歩きなど、日常生活は私たちの心を慰める儀式感を欠くことができないものだ。そして、温泉も冬の日の一番の選択なのである。

   温泉の趣は天然にある。湧き出る熱く温かな水で身を包むと、ミネラル物質が肌のために仕事に取り掛かる。地球の中心からやってきた暖かさがその効能を発揮し、身を包んでいた冷えを取り去ってくれる。楊侍生態園の中には水療池、沈魚池、落雁池、高温池、中温池など多種多様な泉水があり、それぞれのニーズに応えている。さらに個性的なのは、ここには温泉ウォーターパークであり、子どもたちは寒い冬でも水遊びの楽しさを感じることができるのだ。

                             

   もしご両親と一緒なら、千鶴湾温泉小鎮はさらにうってつけだ。地下1600メートルから汲み出した温泉水は、中国医学の養生理念と結びつくことで、一味違った温泉体験を味わわせてくれる。ほかにも、湖をぐるっと回って風景を眺めたり、バードウォッチングをしたり、中国医学文化や釣りなどの娯楽や養老設備が揃っており、お年寄りにとって非常に友好的な場所である。千鶴湾はまるで健康と養生の大観園であり、人々は立ち込める霧の中、心地よい時間を享受するのだ。